向山治療院

むくみ

            

むくみとは、体内に余分な水分が留まり押すと陥凹するものを指します。

働く多くの女性は、仕事帰りになるとふくらはぎがパンパンになり、靴が履きにくいなどの経験をした事があると思います。

女性はとくに排卵期から月経までの間は、黄体ホルモンの影響を受けるのに加え、男性に比べて筋肉量 も少なく、血管も細いため、むくみが出やすくなってきます。

      

では中医学的な診断によるタイプを紹介しましょう。

      

①風寒犯肺

          

  クーラーや冬の寒冷にあたってしまった、体の抵抗力(防御力)の低下、虚弱体質

      

  上記の原因により、冷たい風が体内に侵入し、「肺」の働きが失調したタイプです。

        

  症状は、まぶたからむくみが生じ、次第に全身におよぶ、寒気、発熱、関節痛、尿量の減少

     

②風熱犯肺

     

  暖房の生暖かい風、春の暖かい空気を伴った風にあたってしまった、体の抵抗力(防御力)の低下

    

  上記の原因により、暖かい風が体内に侵入し、「肺」の働きが失調したタイプです。

     

  症状は、突然にまぶたと顔面にむくみが生じ、高熱、軽度の悪風(風にあたるのを嫌がる)、咳、のどの発赤と疼痛、尿が濃い

     

③水湿困脾

        

  冷たい水分・甘いもの・味の濃いもの・脂っこいもの、ビール、生ものを多く摂取する。家が湿気を帯びやすい。

        

  上記の原因により、「脾」のエネルギーが不足し、食べた物が「気・血・水」に変わらず、余分な水分が体内に停滞したタイプです。

          

  症状は、慢性に生じる身体全体のむくみ、尿はしぶり量 が少ない、身体が重だるく疲れる、食欲がない、食後胃がもたれる、むかむかする、腹部の膨満感がある

           

④脾陽虚

       

  冷たいもの、生ものを多く摂取するなど。

       

  上記の原因により、「脾・胃」が冷えて働きが弱くなり、胃に水分が停滞したタイプです。

    

  症状は、下半身に顕著なむくみがあり、押すと陥凹してなかなかもとにもどらず、反復して慢性に経過する、疲労倦怠感、手足の冷え、食欲がない、胃が悶々として腹が張る、泥状便~水様便、尿量 は少なく色は薄い

         

⑤腎陽虚

        

 生まれつき体質が虚弱体質、長期間の過労、性交過多による腎エネルギーの損傷

         

 上記の原因により、身体を温める作用がある「腎陽」の働きが低下するために冷えが生じるタイプです。

    

 症状は、顔面及び体全体のむくみ、腰以下に顕著で両足の内くるぶしに強くあらわれる。腰や足がだるく痛む、手足が冷える、動悸、尿はしぶり量は少ない、寒がる

          

⑥気血両虚

         

  生まれつき虚弱体質、飲食の不摂生、過労、あれこれ思い悩むことが多い

       

  上記の原因により、「脾・胃」の働きが低下し、「気・血」が生成されないため身体全体の機能減退症状が出るタイプです。

        

  症状は、慢性に生じる顔面、手足のむくみ、顔色が蒼白あるいは黄色っぽい、唇が白っぽい、頭のふらつき、動悸、息切れ、食欲がない、元気がない、倦怠感

           

下痢

          

下痢とは、消化管内において十分に水分が吸収されず、水分を多く含んだ形状のない便を排出することを言います。排便回数が多いだけでは、下痢というわけではありません。

健康な便は、腸で水分吸収されるため形状がきちんとありますが、下痢の場合は腸の中の悪いものを早く体外へ出そうとする防御反応が働くために起こります。

            

それではタイプ別に見てみたいと思います。

       

①外邪(寒湿または湿熱)による下痢

          

湿邪が影響すると、「脾」に最も影響がおよびやすく、脾陽が抑止されて運化機能が失調すると、水と食したものが混じって下り下痢となります。

        

(1)寒湿

雨中や湿地での生活、生ものや冷たいものの過食によって、脾の機能が低下して下痢が起こります。

          

症状は、水様便あるいは未消化物で悪臭がない、吐き気、手足や全身が重だるい、頭がスッキリしない、むくみ、寒気 がする、腹部冷痛

          

(2)湿熱

           

暑く湿度の高い季節や、味の濃いもの・脂っこいものの過食、過度の飲酒)が大腸に侵襲して機能失調となり下痢が起こります。

          

症状は、すっきり排便ができない、急迫し、便は水様の黄褐色で、臭いが強く、肛門に灼熱感がある、口が渇く

        

②飲食失調よる下痢

           

過度の飲食、油っこい物、生もの、冷たい物を食べ過ぎたり、不衛生な物を食べると、脾胃を損傷し、そのために伝道機能や脾胃の昇降機能が失調すると下痢がおきます。

    

症状は、腹が痛むと下痢し、排便後は痛み軽減、しばらくするとまた繰り返す、便は粘っこいまたは未消化物が混じる、みぞおちが張って痛む、腹部を押すと苦しい、臭いの強いゲップがでる、未消化物を伴う腐敗臭の強い便がでる、下痢の後に痛みが軽減する

           

③肝気鬱結による下痢

             

平素から脾胃が弱まっている場合、情志の変化や精神緊張によって肝気鬱結となると、肝気は横逆して脾を犯しやすく、そのために運化機能が失調すると下痢がおこります。

        

症状は、便秘と下痢を繰り返す、下痢をしても腹痛が治まらない、緊張や感情の変化によって症状が増悪する、平素から胸脇部の膨満感がある、ゲップが出る、食欲不振

      

④脾胃虚弱による下痢

           

飲食不節、過労、または長期の病気のために脾胃の機能低下がおこると、食物が停滞し体の中でうまく分別が出来なくなり、それが混じって下ると下痢がおこります。

       

症状は、生もの、冷たいもの、脂っこいものなど、消化の悪いものの飲食で症状が悪化、疲れやすい、食後に眠くなる、排便の回数が多い、顔がむくみやすい、尿が出にくい、食欲不振、精神疲労

        

⑤腎陽虚弱による下痢

         

長期の病気または老化に伴い腎気・腎陽が弱くなり、脾陽をうまく温められないと、運化機能が失調して下痢がおこります。

        

症状は、夜明け前に腹部が痛み、腹鳴が起こって下痢を起こし、下痢をした後は楽になる、腹部が冷え、温めることを好む、腰・膝がだるい、四肢が冷える、夜間頻尿、生もの、冷たいものの飲食や寒冷によって症状が悪化